採用や雇用に関する助成金・補助金を検討する前におさえておきたいポイントからご紹介します。

採用・雇用で利用できる代表的な助成金が、「雇用助成金」と呼ばれるものです。新たに人材を雇う際に支給される助成金ではありますが、どのような人を雇った場合に対象になるのかは明確に定められています。

例えば、若年者や高齢者、障害者、特定業種従事者などです。対象外の方を雇用しても助成金の対象にはならないので注意しておきましょう。

なお、雇用助成金に返済義務はないので、利用できる場合は積極的に利用していくのがおすすめです。

雇用助成金を受け取るためには、新たに雇用する人材が支給条件に該当していることに加え、複数の条件が定められています。

まず、雇用保険適用事業所の事業主でなければ雇用助成金を受け取ることはできません。また、労働基準法や労働契約法などの労働関係法令を違反していないことも条件です。

他にも支給を受けるためには審査が必要になり、そのための書類の準備や管轄労働局からの実地調査への協力なども必要になります。条件を満たした上で申請期間内に申請をしましょう。

中小企業か否かによって支給される金額が異なるので、自社はどちらに分類されるのか確認しておくことをおすすめします。

定義は以下の通りです。

上記は法律上の定義です。しかし、一部の助成金の中には上記規定と異なるものもあるため、あらかじめ確認しておいてください。

雇用助成金には様々なものもあり、それぞれ対象者や特徴が異なります。中でも代表的なものを3つご紹介しましょう。

職務に関連する知識や技能を習得するために行う訓練や、人材育成制度を導入した際に支給されるものです。特定訓練コースや一般訓練コース、特別育成訓練コースなどを含め、7つのコースがあります。

人材の確保や定着のために職場の労働環境を改善するための取り組みを行った場合に支給される補助金です。雇用管理制度助成コースと設備改善支援コースが用意されており、それぞれで目標値を達成する必要があります。

条件を満たしている従業員を採用することにより支給される助成金です。対象者としては、65歳以上の高齢者や母子家庭の母、障害者などが挙げられます。

事業主の方のための雇用関係助成金の種類や詳細については、以下から確認が可能です。

参考：厚生労働省：事業主の方のための雇用関係助成金

また、助成金や補助金については、東京都の中でも地域によって受付窓口が異なるので、以下をご確認ください。

参考：厚生労働省：雇用関係各種給付金申請等受付窓口一覧

基本的に助成金や補助金は自ら申告をしなければ適用されません。

今回ご紹介したように採用活動で新たな人材を確保しようと考えた場合や、職場環境を改善しようと考えた際には様々な助成金・補助金を利用することができるので、自社で活用できるものがないか調べてみてはいかがでしょうか。